こんにちは！某生命保険会社勤務、ファイナンシャルプランナー（FP）のえじです。
生命保険会社のCMや広告で、「保険料は一生涯変わりません！」と言うワードを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。この記事では、そんな一生涯保険料が変わらない医療保険についてご説明していきます。
医療保険の保険料の決まり方
まず、医療保険の保険料はどのように決まるのかご説明します。
医療保険では、病気にかかるリスクや死亡率を年齢別・性別ごとに計算し、保険料を算出しています。
病気にかかるリスクや、死亡率が高い年齢は保険料が高く、逆にリスクや死亡率が低い年齢は保険料が安くなる仕組みとなっています。病気にかかるリスクや死亡率は、年齢が上がるごとに増えるため、保険料も年齢が上がれば上がるほど高くなります。
保険料が一生涯変わらない医療保険とは
では、保険料が一生涯変わらない医療保険とは、どんな医療保険なのでしょうか。
保険料が一生涯変わらない医療保険とは、終身医療保険の事を指します。
終身医療保険とは、保障期間が設定されておらず満期がないもので、加入すれば生きている限りずっと保障が続く保険のことを指します。オリックス生命の「CURE」シリーズや、アフラックの「ＥVER」シリーズ、メディケア生命の「メディフィット」シリーズなどがこの終身医療保険にあたります。
本当に一生涯保険料が変わらないのか？
終身医療保険に加入した場合、その保険に加入し続けている限り保険料は変わりません。保険加入時の年齢に基づき算出された保険料を払い続けることになります。
例えば３０歳で終身医療保険に加入し、保険料が月々３０００円であった場合、そのままその保険に加入し続けていれば７０歳になっても保険料は月々３０００円のままとなります。
終身医療保険の保険料は終身払といって加入している間はずっと保険料の支払いが続くものと、定期払といって指定した年歳までに保険料をすべて払い込むものがあります。各社保険商品によって支払方法は違いますが、現在の終身医療保険では保険料は終身払であることがほとんどです。
メリット
上記「医療保険の保険料の決まり方」でもご説明したように、医療保険は加入年齢が若ければ若いほど月々の保険料が安いため、若いうちに終身医療保険に加入すれば、年齢を重ね病気になるリスクが増えても安い保険料のまま契約を継続することができます。
終身医療保険の月々相場の保険料は、３０歳では２０００～３０００円前後、５０歳では３０００～４０００円前後、７０歳では５０００～６０００前後と、どんどん保険料が上がっていきます。３０歳で終身医療保険に加入すれば、７０歳になっても月々２０００～３０００円ほどの保険料と考えると、かなりお得感がありますよね。
また保障も一生涯続くため、急な病気やケガで入院・手術となっても安心です。
デメリット
保険料の安さ、保障が一生涯続くというのはとても魅力的な反面、デメリットも存在します。
それは、その保険を契約し続けなくては上記のようなメリットがなくなってしまうという事です。
何を当たり前の事を言っているんだと思われる方もいらっしゃるでしょうが、１つの保険に加入し続けるという事がデメリットになってしまう場合もあるのです。
医療保険は、医療技術の進歩などから常に保障内容が見直されています。古い医療保険に加入していると保障内容が古くなってしまい、新しい医療保険では保障内容に含まれる病気・入院・手術が、支払い対象外となってしまうことがあります。また、年齢を重ね、以前より健康に不安が出てきた場合も、追加で保障を増やすことは出来ない場合がほとんどです。
また、終身払いの場合、保険料の支払いも一生涯続くため、定年退職後など収入に少し不安がある場合でも保険料の支払いが続きます。
最後に…
保険料が一生涯変わらないというのはとても魅力的ですよね。もしもの時のお守り代わりに、最低限の保障を持っておきたい！という方であれば終身医療保険はとってもおすすめです！
しかし、ライフステージに合わせて保障内容を変えたい方は、少し待ってください！
加入後に保障内容に不安が出てきた場合、その医療保険は解約し、別の医療保険に乗換える必要があります。別の医療保険に乗換えた場合、保険料は乗換えたときの年齢をもとに算出されるため、以前加入していた医療保険より保険料が上がることになります。終身医療保険は一生涯の保障を前提に保険料が設定されているため、高齢になってからの病気にかかるリスクも考えられた上で保険料が計算されています。そのため、同じ年齢、同じ保障内容で見たとき、定期型の医療保険のほうが保険料が安い場合もあります。
どんな理由で医療保険に加入したいのか、どんな保障内容が必要なのか、保険料の予算はいくらなのか。医療保険に加入する際は、自分が求める条件を考えてから商品選びをすることを強くおすすめします！とはいっても、そもそもどんな保障内容があるのか？保険料の相場はいくらなのか？医療保険について全然分からない！という方は沢山いらっしゃると思います。そんな時はお近くの保険ショップや、FP相談などをぜひ利用して見て下さいね。
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