三大疾病とは?-医療保険における三大疾病の考え方-

医療保険について

こんにちは!某生命保険会社勤務、ファイナンシャルプランナー(FP)のえじです。

医療保険について調べていると三大疾病というワードをよく見かけると思います。ここでは、医療保険の支払いに大きく影響がある、三大疾病について説明していきます。

三大疾病とは

三大疾病とは、日本人の死因の上位を占める「がん」「心疾患」「脳血管疾患」の3つの病気の事を指します。日本人の死因の上位を占めるだけあって、医療保険には三大疾病を対象とした保険商品や、特約・特則(オプション)が沢山あります。

がん

医療保険の支払いにおいての「がん」は、大きく2つの種類に分けられます。1つ目は「上皮内新生物」といって、上皮内がんや、非浸潤性のがん、子宮頸部高度異形成などが含まれます(会社によっては中度異形成も含まれることがあります)。2つ目は「悪性新生物」といって、主に浸潤性のがんを指します。この2つの大きな違いは基底膜というボーダーラインを超えて「がん」が発生しているか、否かです。基底膜を超えず、上皮にとどまっているがんを「上皮内新生物」、基底膜を超え、基底膜以降の組織に浸潤しているがんを「悪性新生物」と呼びます。「上皮内新生物」は、転移や再発の可能性はほとんどなく、適切な治療を行えば完治が目指せます。「悪性新生物」は高い確率で転移や再発の可能性があります。がんになった際に支払われるがん一時金などは「上皮内新生物」からが対象であることが多く、保険料の支払いが免除になるような特約・特則(オプション)は「悪性新生物」が対象となります。

商品や特約・特則(オプション)によって、対象になる「がん」が違うため、自身が加入している保険、これから加入する保険はどのような「がん」が対象となるのか確認しておくことをおすすめします。

心疾患

心臓に生じる病気のことを総称して「心疾患」と呼びます。心筋梗塞、心筋症、肺塞栓症、心膜炎、房室ブロック、心房細動、不整脈、心不全など、沢山の病気が「心疾患」に含まれます。高齢の方はもちろんですが、40代、50代の方も多くの請求がある病気です。

心疾患についても、商品や特約・特則(オプション)によって、対象となる病気が違います。病状が重い急性心筋梗塞などは、手術の実施や後遺症の度合いにより保険料の支払いが免除となることもあります。

脳血管疾患

脳血管に関する病気のことを総称をして「脳血管疾患」と呼びます。くも膜下出血、脳出血、脳動脈瘤、脳梗塞などが含まれます。中でも、脳卒中と呼ばれる脳梗塞、脳出血、くも膜下出血は、後遺症が残ることも多く、入院が長期化する傾向にあります。また、後遺症の内容によっては高度障害に該当することがあります。「寝たきり」「四肢麻痺」「失語症」「嚥下障害による胃ろう造設」などの後遺症は高度障害に該当する可能性が高いです。高度障害に該当すると、高度障害保険金が給付されたり、保険料の支払いが免除になることがあります。

脳血管疾患は高血圧などの生活習慣病が原因となることも多く、高齢になるほど発症率が上がり、請求件数が増えてきます。

最後に…

三大疾病は、日本人の死因の上位を占めるだけに、重症化のしやすい病気が並んでいます。そのため、長期間の入院や、複数回の入院・手術が多く、金銭的な負担も少なくはありません。三大疾病に罹患した場合、長期間の入院を保障してくれる商品や、特約・特則(オプション)があるので、心配な方は是非、加入をおすすめします。

三大疾病のほかに、「七大疾病」「八大疾病」を対象としている商品や、特約・特則(オプション)もありますので、こちらは別の記事で紹介していきたいと思います。

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